歯周病という病気は、一度かかると完治するまでに長い時間がかかります。
しかし、完治してからも再発する可能性が高く、全く心配なくなるということはありません。
歯周病が再発しやすいのは、何が原因なのでしょうか?
再発する原因と、再発を防ぐための方法について解説します。
歯周病が再発する原因は?
歯周病は、初期状態で発見して治療すれば、比較的完治することが多い病気です。
しかし、重症化してしまうと完治するまでには長い時間がかかるうえ、時間をかけて完治したとしても、再発する可能性が高いのです。
歯周病は、歯周病菌と呼ばれるいくつかの細菌によって引き起こされます。
歯周病菌が増殖することによって、感染して症状が出る細菌感染症であるため、完治させるには細菌を除去しなくてはいけません。
しかし、歯周病菌が全くいない状態にするということは、不可能に近いのです。
歯周病菌と呼ばれる細菌はもともと口内に存在する細菌です。
プラークや歯石などができてしまえばすぐに増え、除去してもまたプラークなどができれば増えてしまい、いたちごっこになってしまいます。
また、歯周病になると歯周組織が破壊され、歯の根元にできる歯周ポケットが深くなってしまい、中に歯石が溜まりやすくなります。
歯周ポケットの内部には歯ブラシなどが届きにくいため、歯周病菌が増えやすい環境になるのです。
歯周病が完治しても、歯周ポケットは残るので注意してください。
再発を防ぐための注意点
歯周病が完治した後で再発しないようにするには、何に気を付けるべきでしょうか?
まず挙げられるのは、日常の歯磨きなどのセルフケアです。
毎日行うのはもちろんのこと、磨く際にも工夫が必要です。
単に表面を磨くだけではなく、汚れを掻き出すように磨き、歯間ブラシなども使用して汚れを残さず除去してください。
歯を磨く際は、歯茎もマッサージしましょう。
血行を促進すると、酸素や栄養がすみずみまで行きわたり、歯周病菌に対する抵抗力が高まります。
歯茎のマッサージは、固い歯ブラシで行うと歯茎が傷ついてしまうため、柔らかい歯ブラシを使ってください。
歯ブラシをしても残る汚れには、専用のクリーナーなどを使用しましょう。
生活習慣の乱れは歯周病菌への抵抗力を下げるため、規則正しくしっかり睡眠をとり、ストレスをためないことが大切です。
セルフケアだけでは十分に汚れを落とすことができないケースも多いので、歯科医院でのクリーニングも定期的に受けた方がいいでしょう。
特に、歯石が歯の表面に付着している場合や歯周ポケット内にできている場合は、自力で除去するのは難しいため、クリーニングを受けることをおすすめします。
まとめ
歯周病は、一度かかってしまうと完治した後も、再発してしまうことが多い病気です。
原因となる歯周病菌は、全て除去することが困難です。
歯周病菌が増える原因となるプラークや歯石などをできるだけ除去したうえで、歯周病菌に対する抵抗力を高めて予防しましょう。
抵抗力を高めるには、規則正しい生活をしてストレスをためないようにすることが大切です。
歯周病への抵抗力を意識して、歯周病の再発を防ぎましょう。