顎関節症は、口を開閉する顎の関節に異常が生じる病気です。
顎を動かした時に、音が鳴ったり痛みがあったりします。
重症化すると口を開けることもできなくなり、食事にも弊害が出ることもありますが、果たして何が原因なのでしょうか?
顎関節症の主な原因について、解説します。
顎への負担が原因
顎関節症は、上顎と下顎の間にある関節円板がズレることが原因で起こる疾患です。
関節円板がズレる原因として、顎関節へのダメージの蓄積や、瞬間的に顎に激しい圧迫が加わるといったことが考えられています。
歯ぎしりや歯の食いしばりは、顎に直接負担がかかる行為です。
歯ぎしりや歯の食いしばり自体は疾患ではありませんが、顎関節症につながるのです。
実際に、顎関節症を発症する人の多くは歯ぎしりや食いしばりの癖があります。
歯ぎしりや食いしばりの行為は、食事の時の約3倍以上の力がかかります。
本来なら意識しないとかからない力が無意識のうちにかかるため、顎関節にとって大きな負担となるのです。
起きている間、歯を食いしばらないよう気を付けることはできます。
しかし、寝ている間に歯ぎしりや食いしばりをしないよう意識するのは無理です。
歯ぎしりや食いしばりは、ナイトガードなどのマウスピースを装着することで防ぎ、改善できるので、口腔外科でマウスピースを作製する必要があります。
顎以外の原因
ストレスが原因で、顎関節症を発症する場合もあります。
ストレスが溜まっていると、体に余計な力が入り無意識のうちに歯を食いしばることがあるからです。
ストレスを解消することで、体の余計な力が抜けて顎関節症を発症するリスクが軽減されます。
ストレス解消には、大声を出すことや体を動かすこと、趣味に没頭することなどが有効です。
ただし、効果は人によって異なるため、自分に合った方法を見つけて下さい。
猫背など、姿勢が悪い場合も顎関節症が発症する原因になります。
猫背は背中が丸くなり、顔が前に突き出た状態です。
顎や筋肉に常に負担をかけているため、顎関節症を発症しやすくなります。
特に、現代社会ではパソコンやスマートフォンを操作することが多いので、姿勢が歪みやすくなっています。
意識して姿勢を正して下さい。
まとめ
歯ぎしりや歯の食いしばりで顎関節に長時間負担をかけると、顎関節症が発症します。
しかし、発症する原因は歯ぎしりや食いしばりだけではありません。
顎に長時間負担をかける以外にも原因があります。
猫背などの姿勢の悪さが、顎関節症を発症する原因だと知らない人もいるでしょう。
姿勢が悪い人は、姿勢を正して生活することを意識してください。
また、ストレスにも注意しましょう。