子どもの歯が生え始めてきた時が、小児歯科を受診するタイミングです。
受診する際は、小児歯科を診療科目として掲げている歯科医院と、子どもの歯を専門に治療する小児歯科専門医がいる歯科医院の
どちらを選ぶべきなのでしょうか?
2つの歯科医院の違いを踏まえたうえで、どちらを選ぶべきか解説します。
大人の歯と子どもの歯は違う
一般的に、乳歯は生後6~8カ月頃から生え始めます。
ただし、具体的な時期は個人差があるため、他の子どもよりも生えるタイミングが早まったり、遅くなったりすることもあります。
大人の歯と子どもの歯は同じであると思う人もいるかもしれません。
しかし、色や大きさ、歯質などに違いがあります。
特に歯質には大きな違いがあり、乳歯のエナメル質・象牙質の厚みは永久歯の半分ほどしかありません。
ゆえに、大人の歯よりも子どもの歯は虫歯になりやすく、小児歯科では虫歯予防に力を入れているのです。
小児歯科専門医との違い
小児歯科専門医と、専門医ではない歯科医との間には、どのような違いがあるのでしょうか?
まず挙げられるのが、専門医かどうかという点です。
小児歯科専門医の資格を取るには次の条件をすべてクリアする必要があります。
・5年以上日本小児歯科学会に所属している ・学会が認めた大学の附属病院などの医療機関で5年以上臨床経験を持っている ・小児歯科臨床に関する報告を発表している ・専門医の認定試験に合格している |
そのため、小児歯科専門医は現在約1,200人しかいません。
一方、小児歯科は、専門医でなくても歯科医師免許を持っていれば、診療科目に小児歯科を掲げることが可能です。
専門医ではなくても、診療科目に小児歯科を掲げている歯科医院は全国に数万件存在します。
小児歯科専門医の資格を持っていなくても、臨床経験や小児歯科に対する知識が乏しいわけではありません。
小児歯科専門医の資格がなくても、優秀な歯医者は多数います。
小児歯科専門医はあくまでも、基準の一つです。
小児歯科専門医に診て欲しい場合には、日本小児歯科学会のホームページで自宅の周辺地域を中心に検索して確認してください。
ただし、前述したとおり小児歯科専門医は1,200人ほどしかいないため、自宅の近くにはいない可能性もあります。
まとめ
子どもを歯科医院に連れて行く場合、小児歯科専門医がいる小児歯科医院と専門医がいない小児歯科医院のどちらに行くべきか、悩むかもしれません。
小児歯科専門医は、臨床経験や知識が豊富ですが、専門医ではない歯医者と治療できる内容に変わりはありません。
あまりこだわらず、子どもに歯が生えてきたら無理なく通える小児歯科を選びましょう。