歯科医院では治療に炭酸ガスレーザーを用いることがありますが、どのようなものなのでしょうか?
また、炭酸ガスレーザーを使用する際にリスクがあるのではないかと不安を抱く人もいるかもしれません。
そもそも、治療に炭酸ガスレーザーを使うメリットはあるのでしょうか?
炭酸ガスレーザーについて、解説します。
炭酸ガスレーザーとは?
炭酸ガスレーザーとは、文字通り炭酸ガスを媒介して光を増幅させるレーザーです。
水分を含んでいる部分に当てると、すぐに吸収されて熱エネルギーに変換されます。
深部に熱が達しないため、他の部分へ影響を及ぼすことがありません。
痛みがほとんどないため患者への負担が少なく、熱で凝固するためメスで切開するよりも出血が少ないのが特徴です。
副作用がなく、高血圧や糖尿病の人、妊娠している人でも安心して治療を受けられます。
炭酸ガスレーザーは、歯科医だけではなく美容皮膚科では「ほくろ」や「イボ」の除去などに使われています。
炭酸ガスレーザーを使用した治療歯科
炭酸ガスレーザーは前述したような特徴があるため、幅広く効果を発揮します。
炭酸ガスレーザーを使用した主な歯科治療は、以下の通りです。
歯周病の治療
口内炎の治療
知覚過敏
抜歯および外科処理
歯茎の色素沈着の改善 など
特に炭酸ガスレーザーが効果を発揮するのは、親知らずなどの抜歯のときです。
抜歯の際に歯茎を切開する必要があるときに、止血作用と殺菌効果のある炭酸ガスレーザーは最適です。
また、痛みがほとんどなく、鎮痛剤の使用も抑えられるため、患者への負担も最小限ですみます。
以上のようなメリットがある炭酸ガスレーザーですが、すべての治療に適しているわけではありません。
なぜなら、炭酸ガスレーザーが届きにくい場所には不向きだからです。
また、従来の歯をタービンなどで削る治療よりは時間がかかります。
炭酸ガスレーザーは、特性を理解して適切に使用することが重要です。
まとめ
炭酸ガスレーザーは、水分を含んでいる部分に当てるとすぐに吸収されて熱エネルギーに変換され、深部に熱が達しないため、他の部分へ影響を及ぼすことがありません。
また、痛みがほとんどなく出血も少ないため、患者に与える負担が少ないことがメリットです。
副作用もなく、高血圧や糖尿病の人、妊娠している人でも安心して治療を受けられます。
ただし、全ての治療で使用できるわけではありません。
歯科治療においては、特性を理解して、適切に使用することが求められます。