鏡を見ていると歯が長くなったように感じる、知覚過敏が起きやすくなったなどの悩みがあるケースで行われるのが、歯周形成外科療法です。
歯周形成外科療法は、具体的にどのような治療を行うのでしょうか?
歯周形成外科療法について解説します。
歯周形成外科療法とは?
歯周形成外科療法とは、歯茎が下がり歯の根の部分がむき出しなった、歯周病がかなり進行した状態で行われる外科手術です。
鏡を見て歯が長く見えると感じる、知覚過敏が起きやすくなったなどの悩みは、歯周病が進行して歯茎が下がったことが原因です。
歯周形成外科療法には、主に以下のような方法があります。
FOP(歯肉乖離掻爬手術)
FGG(遊離歯肉移植術)
CTG(結合組織移植術)
APF(歯肉弁根尖側移動術)
それぞれを詳細に解説します。
FOP(歯肉乖離掻爬手術)
フラップ手術とも呼ばれる、歯周ポケット内の歯石などを除去する手術です。
スケーラーという専用の器具を使用しても歯石の除去ができない、歯周ポケットが深いケースで行われます。
治療する際は、まずは歯茎に局所麻酔を注入します。
その後、メスで歯茎を切開して歯茎を歯の根の部分などからはがし、歯石をしっかりと除去したら縫合して完了です。
術後1~2週間で抜歯を行います。
FGG(遊離歯肉移植術)
下がった歯茎をそのままにすると、むき出しになった歯の根の部分のために、歯が長く見えたり、知覚過敏を起こしやすくなったります。
そのようなケースで行われるのがFGGです。
FGGは、上顎から歯茎を切り取り下がった歯茎に移植します。
抜歯を行うタイミングは、術後1~2週間です。
CTG(結合組織移植術)
FGGと同様に、下がった歯茎の部分に移植する治療法です。
上あごを切開し、中の組織だけを切り取り移植します。
歯茎の厚みを出すことができるため、前歯などに多く用いられる治療法です。
APF(歯肉弁根尖側移動術)
APFは、歯周病などが進行した場合に、歯を残せる可能性がある治療方法です。
歯茎の位置を意図的に下げ、硬い歯茎を残したまま歯周ポケットを除去して歯茎を維持・増大させる手術で、術後は基本的に被せものの処置が必要になります。
まとめ
歯茎が下がり歯の根の部分がむき出しなった、歯周病がかなり進行した状態で行われる外科手術を歯周形成外科療法といいます。
鏡を見て歯が長く見えると感じる、知覚過敏が起きやすくなったなどの悩みがある場合、歯周病が進行して、歯茎が下がったことが原因です。
主にFOP(歯肉乖離掻爬手術)、FGG(遊離歯肉移植術)、CTG(結合組織移植術)、APF(歯肉弁根尖側移動術)の4つがあり、それぞれ特徴が異なります。