むし歯は、虫歯の原因菌が産生した酸により、歯に穴が開いてしまう病気です。
痛みなどの自覚症状が無く、歯に穴が開く一歩手前の状態である初期むし歯の治療は、どのように行うのでしょうか。
今回は、初期むし歯の治療法について解説します。
初期むし歯の治療法とは?
初期のむし歯の治療法は、主に以下が挙げられます。
フッ素の塗布
ブラッシングによるセルフケア
シーラント
PMTC
それぞれの治療法を説明します。
フッ素の塗布
フッ素には、以下の3つの効果があります。
歯質の強化
再石灰化の促進
虫歯菌の抑制
フッ素には上記の効果があるため、歯に塗布することで、初期むし歯の治療になるのです。
痛みのある治療法ではないため、子どもから大人まで安心して受けられます。
ブラッシングによるセルフケア
初期むし歯の治療には、正しいブラッシングが大切です。
歯と歯の間や歯と歯茎の間をしっかりと磨くことで、プラークを除去でき、初期のむし歯治療につながります。
しかし、自己流の磨き方ではプラークが除去しきれず残ってしまうことがあるため注意が必要です。
正しい磨き方ができているかわからない人は、歯科医院でブラッシング指導を受けましょう。
ちなみに歯ブラシは、毛の固さについては「ふつう」、ヘッドの大きさは「小さめ」を選ぶのがおすすめです。
シーラント
シーラントとは、歯の溝などにプラスチック製の樹脂を詰める治療法です。
フッ素が含まれているため、前述したフッ素の効果により初期むし歯の治療になります。
シーラントも治療の際に痛みはなく、子どもも安心して受けられます。
また、歯の溝を埋めることでブラッシングがしやすくなり、汚れが溜まりにくくなる点もメリットです。
ただし、溝が無い前歯には基本的に行いません。
シーラントは乳歯や生えたての永久歯に行う治療ですが、大人にも行えます。
なお、大人が行うケースには保険が適用されません。
PMTC
PMTCとは、歯科医院で受けられる歯のクリーニングです。
歯科衛生士が専用の器具を用いて、ブラッシングでは除去しきれない歯垢や歯石を除去します。
虫歯菌を除去すると同時に、歯の再石灰化を促進し初期むし歯の治療にもなるのです。
まとめ
初期のむし歯の治療法は、主に4つあります。
フッ素を歯に塗布することで、歯質を強化し再石灰化を促進させ、虫歯菌の増殖を抑制します。
加えて、正しいブラッシングをすることで、虫歯菌を除去できるのです。
シーラントは、主に乳歯や生えたての永久歯に行う治療ですが大人にも行える治療法です。
PMTCを定期的に歯科医院で行うことで、治療はもちろん虫歯予防にもつながります。