ホワイトニングの施術では、薬剤を歯に塗布することで歯を白くしますが、同時に専用の機器を使用して歯に光を当てます。
光を照射する目的を知らず、単に薬を早く乾かすためだと思っている人もいるでしょう。
ホワイトニングで歯に光を当てる理由について解説します。
ホワイトニングではなぜ光を当てる?
歯科医院でオフィスホワイトニングという施術を受けたとき、歯に薬剤を塗布してから専用の機械を使用して、歯に青い光を当てます。
当てられる光は、光の中でも特に波長が短いものですが、いったいどのような目的があって行うのか知らない人は多いのではないでしょうか。
歯を白くするための施術で使用する薬剤は過酸化水素が主成分ですが、特定の波長の光を当てることで分解が加速され、スピーディーに歯が白くなります。
紫外線にも同様の波長の光が含まれているため、歯を白くすること自体は可能です。
ただし、普通の紫外線では白くなるまでにかなりの時間がかかります。
ライトによって当てられる光は特定の波長だけに集中しているため、効率よく分解を促すことができ、早く効果が表れるのです。
光の強さは?
ホワイトニングで光を当てるときは、強い光にした方が薬剤も早く分解されます。
そのため、できるだけ強い光を当てたいと思う人もいるかもしれません。
しかし、強い光には熱も伴います。
あまり強くし過ぎると熱によって歯にダメージを与えてしまい、知覚過敏の原因になってしまうのです。
なるべく高い効果が出て、歯にダメージを与えにくいぎりぎりの強さに調整したうえで、光を照射しています。
歯に塗る薬剤の濃度も同様に濃いほど効果は高いです。
しかし、あまり強すぎるとやはり歯にダメージを与えてしまう点が問題です。
光の強さも薬剤の濃度も、歯に与えるダメージを最小限にするよう、細かく調整したうえで使用しなければなりません。
ちなみに、家庭でも歯を白くするために使用できるLEDライトが販売されています。
しかし、出力の違いがあるため、歯科医院のライトほどの効果には期待できないでしょう。
まとめ
オフィスホワイトニングでは、歯に薬剤を塗布してから専用の機械で歯に光を当てます。
理由は、薬剤の分解を促進して効果を高める働きが光にあるためです。
ただし、効果があるのは一部の波長の光だけに限られます。
そのため、自然光ではなく機械で特に波長が短い光を当てるのです。
光や薬剤を強くしすぎると歯にダメージを与えてしまうため、ホワイトニングではダメージをできるだけ与えず短時間で効果が出るように、光の強さや薬剤の濃さを細かく調整しています。