歯周病治療のメリットと言えば、歯茎の炎症や出血を抑えられることや、見た目を改善できることなどが挙げられます。
またこれら以外にもメリットはあるため、少しでも歯茎や歯の状態が気になる方は、歯科クリニックで治療を受けることをおすすめします。
今回は、あまり知られていない歯周病治療のメリットを解説します。
身体の健康維持につながる
歯周病治療は、歯周病の症状を改善させられるだけでなく、身体全体の健康維持にもつながります。
こちらは全身疾患や感染症のリスクが軽減されるからです。
歯周病を放置すると、全身疾患のリスクが高まり、健康寿命が短くなるおそれがあります。
具体的には糖尿病や心臓疾患、誤嚥性肺炎などを発症しやすくなりますが、歯周病治療を受ければこのような心配は少なくなります。
また歯周病を治療することで身体全体の炎症が軽減され、免疫力が向上します。
その結果、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくくなります。
認知症を発症しにくくなる
歯周病治療を受けることにより、将来認知症を発症する可能性も低くなります。
ここでいう認知症とは、アルツハイマー型認知症のことを指しています。
アルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドβという物質が溜まることで発症しますが、こちらの物質は歯周病菌によって生成されることがわかっています。
つまり歯周病を発症している方は、認知症を発症しやすいということです。
一方、歯周病治療を受けて口内の歯周病菌を減少させることで、将来物忘れや性格の変化といったアルツハイマー型認知症の症状が出る心配は少なくなります。
ストレスが軽減される
歯周病の方は口内の出血や歯茎の腫れなどの症状により、少なからずストレスを抱えているかと思います。
歯周病治療を受ければ、当然これらのストレスは軽減されます。
またストレスが軽減すれば、身体の免疫機能も安定しやすくなりますし、心に余裕が生まれ、日々のセルフケアも丁寧に行いやすくなります。
つまり歯周病が再発するリスクが軽減されるということです。
ちなみにストレスの軽減は、歯ぎしりや食いしばりを減少させ、歯周組織への負担を和らげることにもつながります。
まとめ
歯周病は世界一感染者数が多い疾患であり、一切症状が出ていないというケースの方が珍しいです。
また痛みなどの自覚症状が少ないことから、発見が遅れたり、つい治療を後回しにしたりしがちです。
しかし、歯周病の放置は生活に大きな支障をきたす可能性があるため、早めに歯科クリニックを受診して治療を受けることが大切です。