虫歯治療は、1回の治療ですべて完了しないケースが多いです。
保険診療の場合、1日にできる施術には限りがあるからです。
また虫歯治療中は、完治するまで日常生活の行動にも気を付ける必要があります。
今回は、虫歯治療中に避けるべき血行が良くなる行動について解説します。
長時間の入浴、サウナ
虫歯治療中は、長時間の入浴やサウナをできるだけ避けるべきです。
これらの行動は、血行を良くして治療箇所の痛みを引き起こす原因になります。
重度の虫歯を治療する場合、根管治療という歯の根の治療を行いますが、根管治療を行っている場合は特に長時間の入浴やサウナの影響を受けやすくなります。
また血行が促進されると、痛みが増すだけでなく患部からの出血が止まらなくなることも考えられます。
こちらは虫歯治療の当日に起こりやすいトラブルです。
マッサージ
趣味としてマッサージに通っているという方もいるかもしれませんが、こちらも虫歯が完治するまでは控えるべきだと言えます。
マッサージで筋肉が緩むと、血管が拡張して血行が良くなり、前述したようなトラブルにつながります。
また虫歯治療中は、店舗でのマッサージだけでなく、患者さん自身で顔周辺のマッサージを行うことも避けるのが無難です。
ちなみに虫歯治療中は、歯根部の結合組織が脆弱になっている可能性があるため、強い顔周辺のマッサージを行うと損傷させる可能性もあります。
飲酒
虫歯治療中に避けるべき血行が良くなる行動としては、飲酒も挙げられます。
虫歯治療がまだ完了していない場合、飲酒によって血流が良くなり、痛みが増す可能性が高まります。
また飲酒する方の中には、「アルコールで患部を消毒できるのでは?」と考えている方もいるかもしれませんが、こちらは間違った考え方です。
殺菌消毒効果が期待できるアルコール度数は70%であるため、患者さんが普段飲んでいるようなお酒で消毒することはできません。
ちなみに虫歯治療中の飲酒を避けるべき理由としては、ブラッシングをおろそかにしやすくなることも挙げられます。
飲酒後、気分が良くなったり眠くなったりしてブラッシングをせずに眠ってしまうと、仮詰めの下や別の箇所で虫歯を発症する可能性があります。
まとめ
虫歯治療中は、当然ですがまだ虫歯が完全に治っていません。
そのため、虫歯を発症した時点と同じくらい、日常生活には気を遣う必要があります。
また虫歯が完治したとしても、ブラッシングなどのセルフケアは一生涯行わなければいけません。
もちろん、甘いものを食べすぎないなど食事内容にも注意しなければ、またすぐに虫歯を発症してしまいます。