メタルボンドは、歯の土台に金属を鋳造し、外側の見える部分にセラミックを使用する補綴物です。
またこちらのメリットとしては、強度の高さや一定の審美性があることなどが挙げられますが、実は他にもメリットはあります。
今回は、あまり知られていないメタルボンドのメリットについて解説します。
セラミック素材の中ではリーズナブル
セラミック素材にはさまざまな種類がありますが、メタルボンドはそれらの中でも比較的リーズナブルな価格で装着できます。
保険が適用されない自由診療であるため、保険診療の銀歯やレジンなどと比べると高額にはなりますが、まったく手が届かないほどの金額ではありません。
具体的には8万円程度から治療することが可能です。
同じセラミック素材であるオールセラミックは高ければ20万円程度、ジルコニアは10~15万円程度かかることを考えると、いかにメタルボンドがお得なのかがわかります。
歴史が長い
あまり知られていないかもしれませんが、メタルボンドは非常に歴史の長い補綴物です。
そのため、多くの症例やエビデンスが蓄積されています。
メタルボンドが初めて登場したのは、今から70年以上も前である1950年代です。
日本の歯科クリニックにおいても、数十年前から採用されている実績があるため、患者さんは安心して治療を受けられます。
ちなみにメタルボンドと同じセラミック素材であるジルコニアは、2005年に厚生労働省の認可を受けたばかりです。
そこまでまだ症例やエビデンスが多く存在しないため、治療そのものの安全性という意味ではメタルボンドが上回っていると言っても過言ではありません。
適用範囲が広い
メタルボンドは数あるセラミック素材の中でも、適用範囲が極めて広いです。
具体的には奥歯から前歯、ブリッジなど多くの症例に対応しています。
こちらも、セラミック治療として取り扱われている歴史が長いことがなせる業だと言えます。
また適用範囲が広い理由としては、強度と審美性のバランスが良く特定の部位に限定されないことや、歯列と噛み合わせに応じた調整がしやすいことなども挙げられます。
まとめ
セラミック治療と言えば、やはりオールセラミックやジルコニアなどの素材がピックアップされがちですが、メタルボンドにも独自のメリットがあります。
そのため今後セラミック治療を受けようと考えている方は、すべての素材を比較した上で、どれを選ぶのかを慎重に決定しましょう。
またメタルボンドを選ぶのであれば、金属アレルギーやメタルタトゥーのリスクなどについても理解しておくことが大切です。