部分入れ歯を装着することにより、身体への負担を減らしつつ口腔機能を改善させられます。
しかし、最初から問題なく使用できるかというと、決してそういうわけではありません。
ある程度トレーニングをすることで、徐々に部分入れ歯に慣れてきます。
今回は、部分入れ歯に慣れるためのトレーニング法について解説します。
着脱のトレーニング
部分入れ歯に慣れるためには、まず着脱のトレーニングをしなければいけません。
正しく装着できていないと、痛みの原因になるだけでなく、いつまで経っても違和感が拭えなくなります。
部分入れ歯を装着する際は、まずクラスプを指でつまんで口内に挿入します。
その後クラスプを支台歯にひっかけ、ゆっくりと圧力をかけながら指で押さえます。
入れ歯がしっかりと収まったのを確認したら、静かに噛み合わせます。
また取り外す際は、クラスプに人差し指や親指の爪をかけ、空いている指でクラスプがかかっている歯を押さえます。
上の部分入れ歯は金具を下に、下の部分入れ歯は金具を上に動かします。
水平に力を加え、無理に引っ張らないように外せばOKです。
こちらの手順を何度も繰り返すことで、部分入れ歯に慣れやすい環境がつくられます。
食事のトレーニング
部分入れ歯を装着した状態での食事に慣れるには、まずやわらかい食べ物を噛むところから始めましょう。
また食材はなるべく細かくカットしたものを口に入れるようにし、奥歯で左、右と均等に噛むのもポイントです。
部分入れ歯の前後で咀嚼すると、入れ歯が動いたり、前歯部の粘膜や顎の骨に負担がかかりすぎたりする可能性があります。
硬い食べ物については、部分入れ歯を装着してから1~3ヶ月くらいは避けるのが無難です。
発音のトレーニング
部分入れ歯を装着してすぐの時期は、話しにくさを感じることもありますが、こちらもトレーニングによってある程度改善します。
具体的には、発音しにくいサ行やタ行の発声練習を中心に行いましょう。
また大きく声に出して、新聞や本を読むのもおすすめの方法です。
ハッキリ言えるようになるまで繰り返すことで、発音はかなり良くなります。
まとめ
部分入れ歯は気軽に始められる反面、慣れるまで時間がかかるという懸念点があります。
そのため、入れ歯の作製を検討している方は、ある程度慣れるまでの道のりがあることを理解しておきましょう。
また何も考えずに使用していると、慣れるまでの期間が長くなってしまうことがあります。
自身の天然歯と同じように、違和感なく使用するために、日々のトレーニングを欠かしてはいけません。