虫歯を放置していると、徐々に悪化していきます。
エナメル質が溶けだす頃に痛みが生じて虫歯に気付きますが、実は、エナメル質が溶ける前に「脱灰」という状態になる、初期の虫歯があります。
虫歯治療は初期で行う方がいいのですが、なぜでしょうか?
初期で虫歯を治療する重要性について、解説します。
初期で虫歯治療をした方がいいのはなぜ?
多くの場合、虫歯に気が付くのは痛みが生じるようになってからでしょう。
しかし、実際は痛みが生じる前から虫歯は進行しています。
虫歯治療をするのであれば、痛みが生じる前の初期の方がいいのです。
なぜ、初期段階で虫歯治療をした方がいいのでしょうか?
それは、歯にダメージをできるだけ与えないほうが、歯の寿命が長くなるからです。
初期の虫歯は、歯からリンやカルシウムが溶けだす、脱灰が起こっています。
脱灰の場合は、唾液に含まれるリンやカルシウムを吸収して戻っていきます。
しかし、虫歯の原因菌が歯に感染し、エナメル質を溶かしてしまうと、溶けた歯はもう元に戻りません。
治療のために削った歯も元の状態には戻らないため、削った部分に被せものや詰めものをつける必要があります。
歯を削ると、歯にダメージを与えて寿命を短くしてしまいます。
しかし、初期で虫歯を治療すれば、歯にダメージを与えず再石灰化を促すだけで治療が可能です。
そのため、虫歯は初期に治療することが肝要なのです。
初期の虫歯を発見するには?
初期段階で虫歯を治療することは重要ですが、初期は痛みもなく、気づくことができません。
初期で虫歯を治療するためには、虫歯をどうやって発見すればいいのでしょうか?
初期の虫歯を発見するには、歯科医院で診察を受ける必要があります。
虫歯などがない状態でも、定期健診で歯科医院に通っていれば、初期の虫歯を発見できるのです。
初期の虫歯治療は、歯を削る必要がなく、フッ化物を塗布するなど歯の再石灰化を促すだけなので、歯にダメージを与えることはありません。
また、定期検診を受けていると、虫歯の原因となる食べ物のかすやプラークなどを除去してもらえるため、虫歯の進行を抑えることもできます。
予防歯科として、定期検診を受けるようにしましょう。
まとめ
虫歯はある程度進行しなければ痛みが生じません。
痛みが生じる前の初期段階で虫歯を治療することが大切です。
痛みが生じる前は主に脱灰だけが起こっているため、治療をする際も歯を削る必要がなく再石灰化を促すだけで済み、歯にダメージを与えません。
初期の虫歯を発見するには、定期検診に通う必要があります。
虫歯の予防にもなるので、定期検診に通って早いうちに虫歯を発見し、治療しましょう。