歯科医院で治療を受ける際は、さまざまな医療機器を使用します。
よく使用される医療機器の1つに、口腔外バキュームというものがあります。
口腔外バキュームとは、どのような機器でしょうか?
また、どのような役割があるのでしょうか?
口腔内バキュームの詳細と、その役割について解説します。
口腔外バキュームとは?
虫歯の治療を受けるときは、高速で回転する機器を使用して、虫歯菌の感染箇所を削ります。
その際、高速で回転する機械と共に、口内で吸い込みを行う「バキューム」という機器を使用されたことがある人がほとんどではないでしょうか?
口の中に入れるバキュームは、口腔内バキュームといいますが、口腔内バキュームだけでは、不十分です。
さらに吸い込む力を挙げるため、「口腔外バキューム」も使用されます。
口腔外バキュームは、名前の通り口の外で使用されるバキュームです。
治療で出てきた唾液や水、金属や歯の削りカスなどを、外から吸い出す機器となっていて、口腔内バキュームと併用します。
口腔外バキュームは口腔外サクションとも言い、厚生労働省でも導入を推奨しています。
治療の際出てくる歯の削りカスは、空中に飛び出すと浮遊粉塵となってしまい、人体に悪影響を与えることもあるため、放置するべきではないのです。
口腔外バキュームの役割
口腔外バキュームは、治療中に飛び散る水や唾液、さらに歯の削りカスなどを口の外から吸収します。
しかし、実は吸い込んでいるのは、治療で出た水や粉塵だけではありません。
口腔外バキュームは、ウイルスや治療中に発生している臭いも吸い込んでくれるため、感染予防にも役立ち、治療を快適に行うことができるでしょう。
口腔内バキュームと併用することで、粉塵の吸収率は非常に高くなります。
口腔内バキュームだけを使用した場合の吸収率は30~40%程度ですが、併用した場合は80~90%も吸収できるのです。
口腔外バキュームの使用によって、歯科治療はさらに安全なものになります。
虫歯の治療では、細心の注意を払っても、粉塵を出さないようにすることはなかなかできません。
感染症の恐れがまったくないとはいえないため、安全性が高い治療を選びましょう。
まとめ
歯科医院では、虫歯の治療などの際に口腔内バキュームとは別に、口腔外バキュームを用意することがあります。
口腔外バキュームは、口腔内バキュームと同じく歯の削りカスや唾液、水なども吸い取りますが、同時に空気中の浮遊粉塵やウイルスなども吸収でき点が特長です。
厚生労働省も導入を推奨するなど、衛生面で非常に重要な役割を担う機器なので、安全な治療を受けるためにも使用したほうがいいのです。